韓国外交通商省は18日付で、1981年の外交文書を公開した. その中で、北朝鮮が60年代半ばから81年までに、中南米など約40カ国から左翼ゲリラなど6千人余りを受け入れて軍事訓練を施す一方、イランやシリアなどに多数の軍事要員を派遣していたとの報告書の存在が明らかになった. 韓国側は、北朝鮮がこれらの国を「親北朝鮮」に導く思惑があったと分析している. 北朝鮮はイランやシリアなどと今も軍事的に密接な関係にあるとされ、この時に築いた土台が継続されている形だ. ■他国の左翼ゲリラも訓練 81年に韓国が作成した報告書によると、北朝鮮は66年から71年にかけてウルグアイやペルーなど中南米の約10カ国から1300人余りのゲリラらを受け入れ、3カ月から1年半にわたる軍事訓練や教育を実施した. このほか、パレスチナ解放機構(PLO)の軍事組織も訓練を受けるなど、81年夏までに約40の国や機構から正規軍を含め計6100人余りを受け入れた. 一方で、各地の戦争や紛争にも軍事要員を派遣. ベトナム戦争時に北ベトナムに心理戦要員らを送って参戦させたほか、73年の第4次中東戦争の際にはエジプトに対空ミサイルの操作要員や整備士ら、シリアには戦車要員らを送った.
CTR360 マエストリ 79年にはリビアに空軍要員を、80年に始まったイラン・イラク戦争ではイランへ頻繁に武器を提供するとともに、関連の要員を送った. また、ジンバブエに軍事顧問団を送るなど現地での軍事訓練や教育も実施したという. これらを合わせると、国外に派遣した要員は6千人余りとしている. 他国が持つ最新鋭機を使い、北朝鮮の軍人が自らを訓練する目的もあったという. 報告書はまた、北朝鮮による武器支援先は28カ国にのぼると指摘. 多額の投資をした武器工場の稼働継続とともに、武器輸出市場の拡大を狙ったものと韓国側は分析している.